ライブドアVSフジテレビ「外野の声」

しばらくエントリーをお休みしていましたが、その間もライブドア、フジテレビのニッポン放送株争奪戦は熱かったですね。各界の大物や評論家がいろいろなコメントを発し、様々な世論調査データが飛び交いました。でも、事が法廷に持ち込まれたことで、新スタイルの「マネーゲーム」(個人的にはこうは思ってませんが…)の是非を問う、といったことがニュースの大部分を占めるようになっているようです。ITと既存メディア融合の可能性という、情報産業が避けて通れないはずの議論があまりなされていないようで、少し物足りない気もします。まだまだ一定の方向性がなく、多くのビジネスチャンスを秘めている領域だから?と勝手にポジティブな解釈をしておくことにします。

ところで様々な外野の声ですが、興味深かったものをいくつか…
まず世論調査データから

ANN調査では
ニッポン放送株を取得してフジサンケイグループの経営に参画することを目指したライブドアの行動を…
「支持する」45.9%
「支持しない」32.8%
新たに大量のニッポン放送株を発行し、ライブドアの影響力を排除しようとするフジテレビの対抗策については、6割以上が支持していない

日テレでは
堀江貴文氏が社長を務めるライブドアが、フジテレビが子会社化を目指すと発表していたラジオ局のニッポン放送の株式を、およそ35%買い占めて、ニッポン放送やフジテレビなどフジサンケイグループ全体の経営に参画することを求めています。あなたは、堀江社長の株買い占めと経営参画の求め方について、支持しますか、支持しませんか?
「支持する」35.9%
「支持しない」40.5%
「わからない、答えない」23.6%

それにしても、質問の仕方でこれだけ回答がかわってしまうものなのですね。支持不支持が逆転してしまってて、それをニュースとして報道するわけですから、両方を見た視聴者はきっと理解に苦しむでしょうね。調査票がどうとかではなく、支持不支持の数字だけに興味があるわけですから。リサーチャーのひとりとして、いろいろと考えさせられます。そもそもこの�人気投票�にどれだけの意味があるのかなぁ。

ちなみに、社団法人「日本青年会議所(JC)」の調査は、サンプルが限定されているだけにテーマがはっきりして分かりやすかったのではないでしょうか。
「ライブドア支持」56%
「フジテレビ支持」17%
「どちらの言い分にも理がある」25%

外野の声としては、他に民放キー局トップの発言や外国メディア記者の反応などをまとめて報じた面白い新聞記事がありました。ここで紹介しようと思ったのですが、長くなりそうなので第2弾で書きます。

  * * *

それにしても、最近ブログネットワークの情報の早さには驚きます。
何か、しばらく前に報じられた話題を、熱の冷めた頃にエントリーしていると、悪いことでもしているような、そんな罪悪感に駆られてしまいます。私だけ?

コメント

  1. 香ばしいホリエモンヲチ

    大人気ホリエモンヲチャが熱いようだ。フジ・ライブドアのマネー論争は両面からの是非論も大方出尽くした感もあるし専門外なので語らないが、ニュースの支持・不支持調査も結果がバラバラ、それをそのまま放映する。報道も何も、単なるみんなのネタ帳ホリエモンと言った様相。Excite ニュースではホリエモン「メディアとITと金融界のドンになりたい」と強気に答えにやんやの喝采を浴びた、そうだ。ヲチャー決め込んでいれば記者クラブも楽しかろう。

    そこでみつけた週刊プレイボーイの特集「ホリエモンを総理大臣に!」。札束抱えたテロリストホリエモンに日本を焼け野原にしてくれと頼んでいる。あとは俺たちがなんとかす…

  2. 【ライブドア関連】不死鳥のはばたきに焼かれるもの

    湿った雪の舞うボールパーク、沸きあがる地熱を帯びたようなエンジ色がたくましく躍動している。球界の盟主だろうが何だろうが、相手はどこでもよい。とにかくこの一戦に勝つ事が全てだ。そして彼らはそれを成し遂げた。この瞬間にイーグルスはインターネット時代にふさわ…

  3. ネットの音楽配信は高いですね

    ライブドアの経営参画反対、社員が声明

    この報道で疑問に思ったのが、まず「全員が賛成することなんて有り得るのか?」と。
    民主主義において、人が集まれば必ず誰か反対しますよね。
    普通、何らかの圧力が加わらない限りは、全会一致と言うのはまず有り得ません。

  4. NARI---BLOG より:

    あれあれ、フジテレビさん?

    ライブドアとの揉め事の最中に、テレビ番組に携帯で参加できる仕組みを作ろうと、とある会社と子会社作ってた。
    やっぱりその気はあったのね、フジテレビさん。(まあ携帯でだけど・・・)

    いまや伸びていくメディアはインターネットだけで、テレビ・ラジオなどは平行線。つまり既存メディアを復活させるには何かしらの+αをくっつけていかないと復活はしない。それが堀江社長のおかげで世間が気づきだしたインターネット。
    双方向通信になれば、当然今までとは違う放送にすることができる。

    ・・でフジのやろうとしていることだが、なんでも日経新聞を読む限り、ドラマの次の展開を視聴者が決めたりできるらしい。
    (あれ、韓国で、はやったパターンじゃ・・??)

    まあ、こういうやりかたもありです。
    いいと思ったことを真似るのはビジネスとしては基本。ただ成功例を試せば、必ず成功するわけではなく、あくまでその時代だったからこその話。

    誰かが、「過去の成功例で参考にできるのは歴史の本だよ。」なんていってました。人の考え方、対応の仕方など結構今の時代でも活かせるところが多いとの事。

    そんなで、ちょっと前まで新撰組を読んでたりしてました。

  5. ニッポン放送株問題関連のトラックバックセンター

    フジテレビ、ライブドア、鹿内家で揺れ動くニッポン放送株問題に関連するトラックバック

    ニッポン放送(にっぽんほうそう)

    会社概要
    業  種:放送法に基づく一般放送事業(AMラジオ放送)ほか
    設  立:昭和29年4月23日
    開  局:昭和29年7月15日
    本  社:東京都千代田区有楽町1-9-3
    周 波 数:1242kHz
    資 本 金:41億5千万円  東証二部上場
    売 上 高:308億4300万円(03.4〜04.3)
    役  員:代表取締役社長 亀渕 昭信
    社 員 数:240名(男子186名、女子54名)2004.11.1現在

    AMラジオの売上高は現在首位。フジテレビの筆頭株主。
    JOLF:周波数1242KHz。
    東証2部:証券コード4660。

    【関連キーワード】
    フジサンケイグループ、ニッポン放送、亀渕昭信、亀渕社長、オールナイトニッポン、フジテレビ、日枝久、日枝会長、産経新聞、ライブドア、ホリえもん、ほりえもん、堀江貴文、堀江社長、鹿内家、鹿内一族、鹿内宏明、TOB、株式公開買い付け、新株予約権、保有、大和証券SMBC

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  6. 【衝撃スクープ】堀江社長 前妻と長男の存在

    堀江社長 前妻と長男の存在

    ひょっとしたら、これが致命傷になるかもしれない。

    ニッポン放送株の買い占めをめぐり、ここにきてフジサンケイグループに徹底抗戦しているライブドアの堀江貴文社長(32)。私生活の“弱み”がクローズアップされている。

    99年、

  7. ライブドアVSフジテレビ

    ライブドアとフジサンケイグループの対立は見てて飽きないが、さすがに最近はみんな疲れが見えるようです(笑)株式取得にまつわる経営権の奪い合いには様々な手段があるのですが、それをお互いすべて出し尽くして戦っているので無理ないのでしょうけど。ライブドアの敵対的買収は良くも悪くもホントに大きなインパクトがありました。個人的には近鉄買収よりよっぽどすごかったと思いますが、メディアという舞台が戦場になると、これだけ騒ぎになるのですね。個人的には買収が始まった当時に、2、3回取り上げただけでしたが、それでもアクセス数やトラックバックがすごかったです。あきらかにメディアに対する認識や世界観が弱かったため、ライブドアの戦略は必ずしも成功には至りませんでしたが、堀江社長にメディアの理想論を語る力があったら、今頃どうなっていたか、という思いもあります。テレビ放送に限らず、ジャーナリズムや音楽配信などの音楽業界にも影響を与えておもしろかったかもなぁ。もっとも、ライブドアがそんな会社だったら、こんな成長の仕方しないけどさ(笑)ところで、このライブドアとフジサンケイグループの対立で、話題になったのは「ライブドア派?フジ派?」と言われるどちらを支持するか、という論争。どのblogも基本的にはどちらかの立ち位置から論じてますし、掲示板等でも、お互いの支持派が盛り上がりまくっています。いつの間にか、メディアでもいろいろな調査を実施していたみたいですね。ただ、人の意見はそれぞれの立場から発せられるもので、今回のように、人格、市場、メディア論などいろいろな立場が舞台となりうる以上、単純に対立関係にできなかったり、対立していても意見がかみあわないのは必然。なのですが、なんかblogとかみてるとお互いの有利なデータを取り上げて喧嘩しているだけのような感じもなきにしもあらず。例えば、3月27日、フジテレビの特番では、ライブドア参入によってメディアがどなるか、というアンケートがありました。フジ緊急生特番で「面白くなる」(たまたま見てました。内容については突っ込みどころ満載ですが、あえて取り上げません)結果としては「よくならない」が4862件。「よくなる」が5024件。これだけなら、フジテレビがとったアンケートなのに、ライブドア参入が一般には支持されている、というイメージがでてきますが(デイリーニュースかなんかでそういう報道をしてた)、ここに3つめの「変わらない」2921の数字があります。単純にライブドアがわざわざ参入しても何も変わらないのなら意味がない、という意味で、この数字を「よくならない」に追加したら「よくなる」を逆転してしまいますよね。なんか数字遊びな話なんですけど、今のライブドアとフジサンケイグループのイメージってそんな程度のような気もしますこの前、インターネット上で行われたアンケート結果「ライブドアVSフジテレビ、あなたが支持するのは?」の結果を見ると、ライブドアの支持者がフジテレビの2倍以上の支持を取り付けていますが、毎日新聞世論調査:ライブドア堀江社長の言動への評価二分を見ると、堀江社長を支持するのは半数、残りは支持しないという結果が出ます。まあ、堀江社長=ライブドアだと思われるのですが、やはり、堀江社長、という人格を指定することで、支持の度合いが違うのか?もっとも毎日新聞の調査はネット利用者以外の人にも聞いているので、というのがありますが、年齢層別の支持を見ると20代(おそらくネットを日常的に使っている人が他の世代に比べて多い)では不支持のほうが多いんですね。ということはネットでわざわざ投票する=この問題に積極的な人、というのはライブドア支持の人が多いのかもしれませんね。いろいろな調査はありますが、いずれにしろ、好き嫌いもありますが、ライブドアのようにメディア買収を考える企業が出てきたときに、メディアの倫理観と市場のシステムをどう融合するか、という議論が一番大事な気がするんですが、そっちはあんまり盛り上がらないですねぇ。Now is lived.