米国の新聞事情で取り上げましたが、新聞広告から約6000万ドルを奪取したと報じられたCraigslist、クレイグ・ニューマーク氏のインタビュー記事がIT media ニュースに載っていました。
その中でニューマーク氏は、成功の秘訣として「シンプルで良質な必要とされるものを提供しているだけ」と淡々と答えています(詳細は上のリンクから)。前のエントリーでも書いたように、求人や不動産などの情報や様々なクラシファイド広告は、雑誌や新聞などのペーパーメディアが得意とした分野。そのフィールドを、ごくシンプルな発想で侵食していくという事実が、新聞関係者として末恐ろしい気がします。
それにしても、米国で起こっているこんな興味深い出来事を知る人が、新聞広告を売っている人たちの中にどれくらいいるのでしょうか。あくまで「紙」の可能性を探るというポリシーから紙面広告にこだわるのであれば、それは素晴らしいことだと思います。でも「知らなかった」という人たちも意外と多いんじゃないでしょうか(そのくらい皆知ってる、といわれれば平謝りするしかないですが)。
情報を扱う分野の人間が、「井の中の何とか」だけにはならないようにしたいものです。消費者の思考回路も日々変化し、それに呼応するように進化した商品やサービスが次々に出てきているのですから…。