神奈川新聞「カナロコ」

神奈川新聞が無料会員制コミュニティサイト「カナロコ」を立ち上げました。同じ地方紙で働く1人としては、「やられたっ!」の一言です。

私がブログを覗くようになってまだそれほど経ちませんが、その間数々のブログ上で、新しいスタイルのメディア誕生について論議が繰り返されました。今回の「カナロコ」は「ネットは新聞を…」の湯川さんがいうネットジャーナリズムとは少し違うかもしれませんが、1歩どころか2歩も3歩も近づいたようです。なにより、新聞社がブログシステムを自社ホームページに取り入れたことに大いなる意義を感じます。

これまで新聞社と読者(生活者)との意見交流は、非常に限定された形でしか実現されていませんでした。例えば投稿に対するやり取りや一部のシンポジウムなどがそれです(広義でとらえればイベントなどもそうでしょうが…)。しかし、最近になって、中国新聞のちゅーピークラブや朝日新聞のアスパラクラブのように、WEB連動型の会員制組織が登場、新聞社がウェブを絡めて読者と交流するスタイルが生まれました。今回の神奈川新聞のトライは、そんな流れに加え、より双方向を重視した取り組みのようです。以前から新聞社では「双方向」という言葉が無いものねだり的に多用されてきましたが、このスタイルこそ「双方向」という言葉にふさわしいものではないかと思います。

先ほど、実際に「カナロコ」をたずねて、隅々まで見せてもらいました。個人的には、駅(みなとみらい線)ごとに、市民ライターが口コミ情報を書くブログがあるのが、実に読者(生活者)の目線に立っているし、地方紙らしいアプローチだなぁ、と感心させられました。さすが、ダークな感が否めない販売現場に「ハローキティ」を取り入れた新聞社なだけあります。読者の皆さん(消費者)のことをよく見てらっしゃる…と感心するばかりです。

さあ、次に重い腰を上げることができるのはどこでしょうか。
いやいや他人事でなくて…。次はわが社(?)かも知れませんよ(少し強がってみました)。

この話題は、多くの新聞関係者が取り上げているみたいです(↓)。仕事が終わったらエントリーを書こうと思っていたら、もうすでにたくさんの方が書かれていました。そのくらいセンセーショナルな出来事だったのです。業界にとっては…。
ちなみに、「猫手企画」さん、「ネットは新聞を」さん、「ガ島通信」さんなど、色々な視点でかかれているようです。

追記
お恥ずかしい、全然隅々まで見ていませんでした。なんと4月からは記事へのコメントができるようになるのですね(TBはもうできるのかなぁ)。これは正に参加型ジャーナリズムの基本形のようです。その読者の声をエディターがどう拾いどう集約していくのかが今後楽しみです。それにしても、この時間神奈川新聞のHPにはアクセスが集中しているようで、なかなか開くことができません。

※上記エントリーは、アップ後に若干の加筆修正を行いました。


5 Comments

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  • 猫手企画@新聞屋

    2005 年 2 月 2 日

    お初にお目にかかります(?)猫手です。
    ただ今blogがメンテナンス中のため、コメントで失礼します。
    業界では相当なインパクトがあったようですが
    御社ではどのような取り組みをされるおつもりでしょうか。
    お聞かせいただければ幸いです。

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  • テサラック

    2005 年 2 月 2 日

    コメントありがとうございます。
    >御社ではどのような取り組みを…
    4月からクローズドのサイトになるところがミソだと思います。詳しくはオフでお話しましょう。

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