GoogleAdSenseオンサイトサインアップ

いつものことですが、更新をサボっているあいだに、色々な新しいサービスがリリースされてしまいました。以前のエントリでも書きましたが、本当にネット界のスピードは、デジタルデバイドを急速に拡大させているように思えて、恐ろしささえ感じます。なかでもGoogleの進化には驚きます。

先月から、あまり騒がれることなく始まった(ように思う…)、AdSenceのオンサイトサインアップ。このサイトのAdSenceにも「このサイトに広告を掲載」という文字がいつの間にか表示されるようになりました。このリンクをクリックすると、サイト管理者がカスタマイズできるページが開き、AdWords広告の概要が説明されます。

地方新聞社のサイトでも、最近AdSenceをよく見かけますが、当然、そこにも「このサイトに広告を掲載」の文字が表示されているようです。しかし、これによって、これまでのローカル広告のパラダイムが微妙に変わるのではないでしょうか。

まず、クライアントサイドから考えると、サイト指定により商圏が絞りやすい上に、広告料金は比較的廉価なので、広告を出しやすくなります。場合によってはこれまで、広告展開していなかったような事業者でも、展開できるようになケースもでてくるでしょう。そう考えると広告クライアントの底辺拡大にはつながりそうです。また、自発的に広告展開を考えることができ、その効果も比較的容易に分かるわけですから、広告とそのレスポンスに対する要求は高くなるのではないでしょうか。効果を二の次にした「拝み倒し」型の営業は苦戦を強いられるようになるのかもしれません。

広告代理店の視点で考えるとどうでしょう。これまで、ローカル広告を扱ってきた既存広告代理店にとっては、Googleという代理店が新規参入してきたようなものです。その代理店Googleは、自発的に広告展開を考えるクライアントにのみ希望の媒体の広告枠を確保するので、特に営業コストもかかっていません。また、なによりその代理店は、ネット上にある、クライアントに関連する情報を全て持っていて、地図にまで連動させています。さて、その新規代理店と広告予算というパイを食いあうことになるわけですが、果たしてどういった迎撃体制をとるのでしょうか。

最後に媒体社はどうでしょう。
AdSenseオンサイトサインアップを、脅威と捕らえるか機会と捕らえるかで、随分戦略が変わってくるのではないでしょうか。まずはそこから。