「ネットは新聞を殺すのか」から5年

2004年「ネットは新聞を殺すのか」という衝撃的なブログに出会いました。「新聞がこのままではまずいことになる」と、自身の仕事を通してぼんやりと感じだしていた私にとってはとても鮮烈な刺激で、同名の書籍「ネットは新聞を殺すのか」とあわせ、自分の仕事内容というか、進む方向を大きく変えるきっかけになりました。

はじめの頃は「新聞記者もブログを書いたらどう?」と少し煽り気味にブログエントリをあげる筆者に対し反発したこともありました。ただ、実際にメールのやり取りをさせていただいたり、お会いして話を聞いたりするうちに、筆者が新聞業界、既存メディア業界に伝えたいことの意味がよく理解でき、共感するようになりました。

そういった出会いに刺激を受けながら、この5年ほど、人生これまで経験したことのなかったくらい本を読みあさったり、大量のブログフィードを消化したりしながら、それなりに自分自身のやるべきことを追いかけてきました。最近では、ようやくライフワークってこんなものかなぁとか、自身のレゾンデートルはこのフィールドで生かすことができるのかなぁとか、少しずつ進むべき道、方向性も見えてきたような気がしています。

今日「ネットは新聞を殺すのか」の著者、湯川鶴章さんが、ブログ「IT潮流」の中で、所属の通信社をお辞めになるとの報告をされました。刺激を与え続けてくれた大先輩の決断に、一抹の寂しさを感じたりもしますが、新しい門出をお祝いしたいと思います。

と、ブログを書き進めながら考えました。
そもそも「業界を離れる」という私の発想自体が、ちんけな組織論に支配されているのかもしれません。いかんいかん、こんなんじゃパラダイムをこえることなんてできないなぁ、おいらもがんばらないと、、、