今に始まったことではないけれど、ここ最近のFacebookの仕様変更はめまぐるしいものがあります。もっとも騒ぎになっているのが、hoge@facebook.comのメールアドレスの割り当てあたりでしょうか。私としては、(1日だけ)Facebookページの閲覧にログインを求められるようになったのもかなり衝撃的でした。実際はESCキーで回避できたのですが、これは「会員登録せずに閲覧できる」ということを訴えてきた企業や自治体のサイトにとっては痛い仕様変更(不具合?)だったはずです。
そういえば、Find Friend Nearbyというサービスが実装された!と思ったらすぐに無くなったという話もありました。どれも、ほんのここ数週間の間に起こったことです。
Facebookにモバイル新機能―Find Friend Nearbyでパーティーで会った相手をその場で友だちにできる〔アップデート:消えた〕(TechCrunch)
フェイスブック、突然のメールアドレス変更に苦情が殺到(AFP BB News)
Facebook、ユーザーのメールアドレスを隠し@facebook.comだけを表示。今すぐこの馬鹿げた変更を元に戻せ(TechCrunch)
ただ、こういった仕様変更に伴うトラブルや、利用規約変更に対するクレームは、右肩上がりの成長を続けるサービスにはつきものなのかもしれません。ユーザーサイドからするとすごく不安だけど。
懐かしいところで行くと、04年のライブドアブログの規約変更問題。これは、著作権に関する規約の文言をサービス提供者側の都合に合わせ変更しようとしてバッシングを受けたという流れでした。これは、ライブドアが規約改定の事前告知を出したあと、ユーザーがブログ等で問題点を指摘し、大きな(といっても今考えると一部ネットユーザーかな)騒ぎになったという事例。ただ、いまさかのぼって開発者ブログを見てみると、ユーザーの声を聞き、真摯に素早く修正対応しているところは素晴らしいです。なにより、今でもその時の様子を閲覧できるのがいい。
あとは、このあたりの話が常に付きまとうのはmixiではないかと。2カラムから3カラムへのレイアウト変更、著作権に関する規約改訂、あしあと機能の変更など、数々の仕様変更、規約変更でユーザーから批判をうけてきました。個人的にはそれほど悪い変更ではなかったのではと思っていますが、やはり使いはじめたサービスを、慣れたころに変えられることへの反発というのは、常に付きまとうものです。だからこそ、サービス提供者側には、変更の理由やコンセプトをわかりやすくスピーディーに伝える姿勢が求められるのでしょう。
それにしても、上記の2つの事例と比べてみると、Facebookの仕様変更に対する国内の反応は、比較的「温かい」感じがします。ユーザー層の裾野が広がったことで、ライブドアやミクシィの時のような批判的な意見が目立たなくなっているのか。それとも、 Facebookへの期待が批判を中和しているのか。色々な要因が複雑に絡んで現状があるのでしょうが、もう少しFacebookに厳しい評価を下しても良いのではと思うことも多々あります。
一ユーザーとして、便利に、それもフリーで使わせていただいているので、アレが悪いコレが悪いというつもりはありませんし、準備された枠を最大限に使わせてもらおうと思っています。ただ、なぜこの規約がこう変わるのか、この仕様が一斉に導入されたのかなどは、すこしだけ運営者側の事情を探ってみることも忘れないようにしなければと思う今日この頃であります。