2年半ほど前に、このブログのエントリで、プロダクトアウトとマーケットイン、さらには「真のプロダクトアウトとは…」について書いたことがあります。読み返してみると稚拙なエントリですが、その頃におぼろげに考えていたことと、今確信として感じていることの根っこの部分は、そう変わらないように思います。
ここのところ、新聞業界に関するエントリが続いています(相変わらず間は空きますが…)。
10月1日に大きな動き(業界としては)があったので、多くの皆さんも論評を繰り広げられているようです。しかし、残念ながら期待の声、歓迎の声はそう多くないようです。その原因が、マーケットインの発想の希薄さではないかと思うのですが、いかがなものでしょうか。どうも、作り手、売り手の論理で事が進められていて、その先にあるコンシューマの存在を意識しているようには思えません。
以前、ある方とこの手の話をした時に、マーケティングとジャーナリズムを一緒にするな、と怒られたことがあります。ジャーナリズムとメディアビジネスは、同じ土俵で論じるべきではないということも、随分前にエントリを書いた(と思う)ように、認識しているつもりです。ただ、メディアビジネスの観点から考えると、(遅いかもしれないけど)変化の兆しが見えてきた今だからこそ、もっとマーケットインの発想が必要なのだと思います。何も、コンシューマが好む情報だけを発信すべきという話をしているわけではなく、コンシューマが必要とする情報、知るべき情報を、最も便利なデバイスに、便利で簡単で分かりやすい方法で届けるための努力をしたほうがいいということが言いたいのです。
もう、こんな情報が必要なはずだ、こんなパッケージングが喜ばれるはずだ、紙メディアでもこんなこともできるよ、という、作り手の思い込みだけでは、コンシューマの満足いくメディアが築けなくなっているのです。
また、だらだらと書いてしまいましたが…
別に、新聞社のネット展開がどうだこうだ、ということではなく、紙メディアでも構わないから、コンシューマ、読者の視点でものを作り、自信の持てるその商品を、最良の形態で届けるという、ごく当たり前のことをもう一度考え直すべきだと思うのです。自省も込めて…
ハタ
2007 年 10 月 10 日>マーケティングとジャーナリズムを一緒にするな、と怒られた
ひょっとしてお呼びでしょうか? 別人かな?
saygo
2007 年 10 月 10 日>ハタさん
コメントありがとうございます。
「するどい!」と言いたいところですが(笑)、多くの方々からご指摘をいただいていることです。この辺りを、きっちりと整理し、説明し、実践できないこと自体、まだまだ、自分自身の修行が足りないのだと思います。
ハタ
2007 年 10 月 12 日>saygoさん、わたしの自意識過剰でした。お恥ずかし。
マーケ論からほどとおりけれど、彦一翁の言説は参考になるのでは?
saygo
2007 年 10 月 13 日>ハタさん
いえいえ、そんなことはございません。ハタさんと餃子をいただきながらお話させていただいたこともよくおぼえています。
それにしても、彦一?ですか。とんちの?
マーケという隠れ蓑で、ジャーナリズムを隠しても、最後はボロがでるとか・・・
いやいや、被害妄想が過ぎますかね(笑)