マッチポンプメディア?

新型インフルエンザが、国内でも本格的に広がり始めました。
今日は、八王子や川崎で患者が確認されたこともあって、テレビニュース番組でも大きく取り上げていました。某番組では、東京都の記者会見も含め冒頭からの30分以上の時間を割く力の入れようです。今朝のワイドショーでも派手に特集をしていましたし、新聞も、連日大きなスペースを割いて取り上げています。確かに、これまでに例をみないインフルエンザウィルスが見つかった訳だし、感染力も強いということなので心配です。感染が一人でも少なくすめばいいと思うし、社会の機能に大きな影響がでなければいいな、とも思います。

ただ、新聞やテレビの報道に、少しばかり冷静さを欠いた「祭り」っぽさを感じてしまうのは私だけでしょうか。センセーショナルな見出しやコメントばかりが躍り、本当に生活者に伝えるべき情報を伝え切れていないような違和感を覚えてしまうのです。こういう時こそ、既存メディアの情報収集能力と編集、整理、そして判断のスキルが発揮されるべきなのに、果たして今回、それが十分に生かされているのでしょうか。また、「マス」を標榜するメディアが、より多くの生活者に必要とされる整理された情報をとどけることが出来ているのでしょうか。

冬場のインフルエンザ(季節インフルエンザ)との冷静な比較はできてるか、新型に効くとされるタミフルやリレンザの副作用問題は完全に解決していたか(今回、すこし曖昧になってないか)、弱毒性なのにこれほどの騒ぎになっているのはなぜ、どんな症状だったら発熱コールセンターに電話すればいいの?・・・・・・・・・

とか書いていたら、政府広報のCMがテレビで流れてきました。
シンプルで最低限必要なこういった情報が、マスメディアの報道では埋もれているような気がしてなりません。今朝のワイドショーを見ながら感じたのは、自身で事を大きくし自身で収束を図ろうとしているような印象で、肝心な部分の本当に必要な情報を伝え切れていないというところでした。

お前が言うな、という話かもしれませんが、こういった部分を自省し、情報を集め最適化し伝えることの根本的な意味を考えていくべきなのだと痛感しています。