人を幸せにするメディア

遅ればせながら、新年明けましておめでとうございます。旧年中は、ろくに更新もしないブログを温かく見守っていただきありがとうございました。2006年の年頭にあたり、はて何を書こうか、と悩みましたが、標記のタイトルで新年のスタートを切ることにしました。ちょっと背伸びしすぎですかね。

じつは、「人を幸せにする・・・」というのは、昨年末にお会いした私どもの業界の先輩がおっしゃった言葉です。で、色々とお話をしていて、ふと考えた(反省した)のが、自分のやっていること(仕事)が「人を幸せにしているか」ということ。きれいごとかもしれませんが、その方とお話をして、自分の考えが行き着いたのが「人を幸せにするメディア」というキーワードでした。

昨年は、ライブドア、フジテレビ問題とか、楽天、TBS問題などに代表されるように、「ネット企業VS既存メディア」の構図が何かとクローズアップされました。私も、ネット企業の勢いやスピード感に翻弄され、既存メディアはこれでよいのか、といったエントリを何度も書きました。しかし、今少し冷静になって考えると、例えば、新聞社が、紙にこだわり続けるのか、それともネット業界に足を踏み入れるのか、といったような、ともすれば二者択一論的に語りたがっていたことに、違和感をおぼえずにはいられません。

その先輩と話す機会を得て、つくづく感じたことは、もっともっと原点に回帰すべきだということ。自分は地方紙で仕事をしていますが、地方紙の地方紙たる所以を振り返り、地域の人々を幸せにするために、紙もネットも都合よく使いこなせばいいのだと、改めて考え直しました。当たり前のことですが、紙に載っているから情報に価値があるわけではありません。情報そのものの価値をもっと磨いたり、その価値観を常に振り返ったりすることを怠らなければ、紙だネットだというのはデバイス論に過ぎないわけです。

いまさら当たり前・・・、理想論だ・・・とか、業界内外のあちこちから聞こえてきそうです。しかし、あえて2006年は、既存の枠組みとか何とかにとらわれることなく、そんな「人を幸せにするメディア」について考え、具現化していけたらと思います。

今年は、昨年より多めに少し頑張ってエントリを書くつもりです。お付き合いのほどよろしくお願いいたします。


4 Comments

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  • Habby

    2006 年 3 月 25 日

    「人を幸せにする」というのはすごく難しいことだと思いますが、不可能ではないと思っています。
    ただ、今の新聞を始めとするメディアを見ていると「不幸にならないための情報(防犯などリスク情報)」は有るけれど幸せになるという情報になると探すのが難しいです。
    新聞協会がハッピーニュースという本も出しましたが、もっとこういった記事を増やしたほうが日本が住みやすくなるように思えました。

  • saygo@管理人

    2006 年 3 月 26 日

    >Habbyさん
    コメントありがとうございます。
    「人を幸せにする」ことは確かに難しいと思います。ただ、人を幸せにする努力をするか否かが重要なのかもしれません。人々が幸せになっているに違いないという奢りこそ愚かだと思います。
    私のいる業界は、そういう傾向があちらこちらに見受けられるような気がします。

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