5月25日、九州情報通信推進協議会の主催で開かれた「ホワイトスペース利活用検討研究会」に参加してきました。
ホワイトスペースとは、テレビ放送電波の隙間にある空き周波数帯域のことで、地デジ化が完了したあとにこの電波資源をいかにして有効活用していくかということが、国内でも本格的に議論が始められています(詳細は総務省のサイトで公開されています)。ただ、法改正まで含め課題山積の現状で、まさにこれから制度、技術両面から精査されていくことになるようです。
ところで、米国では09年6月一足先にアナログ波が停波されました。その前年11月には、FCC(米連邦通信委員会)が、ホワイトスペースを免許無しで利用できるようにする案を可決しました。GoogleをはじめとするIT企業の積極的な働きかけがあって実現したようですが、CNETJapanの記事によると
Larry Page氏は自身のブログの中で、「一人のエンジニアとして、FCCが政治よりも科学を重視する決断を下したことに非常に満足している」
というコメントまで出ているようで、いかにパラダイムが大きく変わろうとしているのかが読み取れます。ただ、米国と日本では、高速インターネットの普及状況など前提が異なるので、全く同じようには考えれないようですが、、、
話は戻りますが、研究会では、私にも15分ほどのショートプレゼンの時間をいただきました。これまで真剣に考えたことがなかったフィールドだったので、直前まで「あーでもないこーでもない」と、もやもやしながら本番に挑みました。結果は、そんな準備不足がたたって、数年ぶりに緊張してしまいました(笑)
私は基本、企画屋なので、既存のインフラを使って何ができるのかということばかりを考えてきました。しかしながら今回のお題は、まだ海のものとも山のものともわからないもの。だからこそ、大いに妄想すべきなのだとは思いますが、中身を知れば知るほど、色々な利害とかを考えれば考えるほど、その上にサービスを乗っけることの難しさを感じました。
そんな感じで、いい勉強の機会をいただいたわけですが、私は、新しい地域メディアづくりというテーマで、「ハイパーローカル」「リアルタイム」「参加型」「インタラクティブ」などのキーワードで、ホワイトスペース活用策についておしゃべりしました。プレゼンシートは近日中に九州情報通信推進協議会のサイトにアップされると思います。内容には、少し無理があったのですが、もしよろしければご覧ください(苦笑
いずれにせよ、誰が運用するか、免許は?使用料は?とか、公共サービスとビジネスユースをどう区別するかとか、そんな大人の世界の問題が色々ありそうなのですが、どう使い倒せばコンシューマが便利になるかという視点からのアプローチを、絶対に忘れちゃいかんなぁ、と改めて考えた次第です。