ディスプレイ上で、膨大な量の文字を読むようになって約1年になります。それは、ブログの流行に比例するように増え続け、いまでは約100フィードをRSSリーダーに登録、夜な夜な読みふける日々です。
ところで、以前、私は横書きの長文を読むのがあまり得意ではありませんでした。でも最近、横書きの文章に触れる機会が圧倒的に増え、ずいぶん違和感もなくなり、スピーディーに読めるようになってきたように思います。おそらく、目玉と脳が慣れてしまったのでしょう。
文章の縦書き、横書きや、書籍の右綴じ、左綴じは、人間の目線が流れやすいようにできているのだという話を聞いたことがあります。確かに縦書きだと右綴じで、目線は右上から左下へと流れるし、横書き左綴じだと、左上から右下へ流れます。ちなみにアラビア文字は横書きですが、右から左へと書くので、縦書きと同じ右綴じなのだとか…。
当然、新聞は縦書き右綴じで、右上から左下へ。伝統的にこのスタイルを守り続けた新聞には、経験が築き上げた紙面レイアウトのセオリーがあります。しかしどうなんでしょう。ネットの普及で横書きの文字に触れれば触れるほど、この伝統的なスタイルに違和感を覚える人が増えてくるというようなことはないのでしょうか。「新聞はこういうもんだ」というのは、物心ついた時から新聞に触れている人の思い込みに過ぎないのかもしれません。
以前、いくつかの新聞関係者のブログで「新聞デザイン論」なるものが語られ、「輪転機を捨ててしまえ」などという過激な意見まで飛び交ったことがあります。まさに、これからの新聞は�ごく当たり前�になっていることから疑ってかからないと、次代のメディアなんて生み出すことはできないのかもしれません。
Habby
2005 年 9 月 21 日以前、東京電気大学の植村先生の話で聞いたのですが、「新聞というものは基本的に読みにくい。読みにくいがゆえに信頼性を高めている。難しい本のほうがなんとなく正しいことを言ってるように感じる」という人の心理もあるようです。
しかし、たて読みのよさもあるかもしれません。
なぜかというと、ある人が言っていたらしいのですが「うなづきながら読むからいい。横だと首を振りながら読むことになる」とか。
笑い話だと思いますが、家族がまじめに受け止めてました。
saygo@管理人
2005 年 9 月 21 日Habbyさん、コメントありがとうございます。
>読みにくいがゆえに信頼性を高めている。
ん〜、微妙ですねw確かに「高級紙」とかいう感覚からすると分からないでもないような気がします。でも、一般商品として考えると、使いにくいのは決定的な弱みだと思います。
>うなづきながら読むからいい。横だと首を振りながら読むことになる
なるほど。思わず横書きなのに縦に頷いてしまいました(笑)
現実問題として、縦書き、横書きどちらの新聞が良いのかは、消費者に見比べてもらって、選んでもらうべきだろうと思います。
昔から縦だから縦、というんじゃなくて、縦を横にするくらいのエポックメーキングなことがないと変わっていけないのかな、などと考えた次第です。
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