堀江社長の言葉に色々な意味で頷く

「livedoorがニッポン放送の株式35%取得」のニュースは、昨日の昼前に知りました。新聞社に勤務していながら、このニュースを知ったのは、昼飯前のRSSリーダーチェックだったという、何となくしっくりこない感を抱きながらも、R30さんのブログに読み入りました。
いや、それにしても近頃、最新ニュースをブログで知ることが増えました。仕事が終わってエントリーをしようと思っていると、瞬く間に関連のエントリーが増え、それも、詳細に判りやすく様々な観点から書かれていて、読んでいるだけで「今さら・・・」ってな感じで書くのをためらってしまいます。 「ネットは新聞を…」の湯川さんが

記者会見に出て原稿を書き、一段落。さてメディアに関連する部分の発言要旨でもまとめようかなと思っていたら、R30さんがストリーミングビデオを見て発言内容を起こしていた。早やっ!早すぎ!報道機関の立つ瀬がない。
 今回の株取得の意義などをこのブログに書こうかなと思ったが、どうしようもない脱力感。やーめた。

と言われるのも無理ないなぁ、とか思ってしまいます。

さて、本題ですが…。私は皆さんが書かれた関連のブログを読ませてもらった後、NEWS23を見ていたのですが、正直、堀江さんの本音はなかなかわかりませんでした。相変わらず、なかなかの役者です。キャスターとのやり取りの中で、ニッポン放送をフジテレ・・・と言い違えたりして、あわてて(…たふり)、フジサンケイグループのと言い直す場面などもありました。なかなかの役者振りに感心させられます。絶対に口にしない(誰も突っ込まなかったという話ですが)産経新聞が狙いなのかなぁ、とか勝手に解釈してはフムフムと頷いてしまいました。

昨日ニュースが流れてからというもの、色々な憶測が飛び交っているようです。でも、堀江さんが言う「ニッポン放送関連とのシナジー」というのはあながち嘘ではないと思います。ネット普及率が急速に伸びたといえども、まだまだ使っていない人、使う必要の無い人はたくさんいるわけで、そういう人々は既存メディアに情報を依存しています。折り込みチラシの商品の値段は信用できても、ネットショッピングなんて…という人がまだ多数派なのです。だからといって、そういう人たちにネット環境が普及するまでじっと待っているわけにはいかない。だったら手っ取り早く既存メディアを手に入れて…という発想はごく自然なものだと思います。ニッポン放送に唾を付けておけば、テレビや新聞まで着いてくる可能性があるわけで、それは確かに美味しい話なのでしょう。

私自身、新聞社に所属しているので、どうしても「産経」がどうなるということが気になってしまいます。産経新聞は、数年前に業界のしきたりを破り、バッシングにあいながらも、新聞休刊日返上や、一部売りの値下げに踏み切った、ある意味勇気ある新聞社です。古い慣例にとらわれない意思決定のプロセスが社内にあるのであれば、もしかしてもしかすることもありうるかも…などと疑りたくもなります。

それにしても、既存メディアの報道は的を外しているように思えてなりません。「プロ野球参入へのこだわり…」とか「利ざや稼ぎ」とか「売名行為だ」とか、様々な想像を膨らませ報じています。でも、まさか自分たちの所属する既存メディアが、一様に、これからこういう目に遭っていくという発想を持っている人は少ないのかもしれません。ブログで見る限り、既存メディアの人たちは、今回の一件に敏感に反応しているようです。でも、このNEWSを前にして無反応の新聞社社員(うちの社だけかぁ)を見てると、「いっそのこと、うちも買ってくれ…」というような投げやりな気持ちにもなってしまいます。


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