ビジネスモデルで競争しない○○業界

久しぶりに、脊髄反射系のクリップエントリです。

ビジネスモデルで競争しないタクシー業界に明日はあるか?(Business Media 誠)

タクシー初乗り値上げに疑問を呈するコラムです。
確かに、昨今の原油価格などの要因を考えると、値上げも必然なのかもしれません。ただ、新しいビジネスモデルを絞り出す努力をしたか、というところを指摘されています。以下引用します。

 ビジネスモデルとサービスで競争し、時代にあわせて変えていかない業界に明日はない。そして、行政や監督官庁がすべき仕事は「適正な価格と品質で、ビジネスモデルやサービス競争が起きる土壌を整備すること」である。

これには、激しく共感します。
長く続いたモデルの中だけで仕事をしていると、まさかこれが崩壊するなんて考えないし、変化を最小限におさえて、これまで通りビジネスを続けたいと考えてしまうのでしょう。そんな中で打開策を考えると、とかくサービス提供者の論理で、新しいモデルがデザインされるような気がします。

私のいる業界も、まさにこの辺りをもう一度考え直すべきなのでしょう。


4 Comments

  • p-article

    2007 年 10 月 20 日

    “道路運送法”や”再販”など価格に対する規制があるというのは、業界を閉塞的にする要素がありそうですね。
    僕の業界なぞは、お上に守られているわけでもないのに、参入障壁が大きかったこともあり、これまで殿様商売ができていたところに、いきなりビジネスモデルの転換を考えていかないといけない環境の変化を経験しています。
    もう何年も前に指摘していたことなのですが、現実をつきつけられてようやく焦燥感がでてきたところです(笑)
    (抽象的でわかりにくいですねww)

  • saygo

    2007 年 10 月 22 日

    >p-articleさん
    コメントありがとうございます。
    確かにおっしゃる通りで、法で守られていると閉塞的になるのだと思います。で、さらに厄介なのは、コンシューマ目線でものが見れなくなっていることなのかもしれません。
    インターネットは、明らかにコンシューマに起点のあるツールなので、その辺りで矛盾が起こっているような気がしています。

  • KEN

    2007 年 10 月 22 日

    ビジネスモデルとサービスと言う両面で競争し、、、とありますが、ビジネスモデル自体に改善の余地がどれ程ありますでしょうか?結論から申し上げれば、BM自体に改善の余地は少ないと思います。

    そもそものタクシー業界のモデルとしては、ある人を、個人的に車と言う手段で、決められたルートではなく自由に移動させる際に、走行距離によって従量課金で料金を徴収するモデルですよね。(その人に所有車があろうがなかろうが関係なく。またある地点からある地点への移動に航空、船舶、電車、バス、自転車、徒歩その他ではなく他の人が運転する車によって移動すると言う意味で)

    こと、車と言うことで言えば、乗り合い自動車(バス)やレンタカー(自分で運転する)などがお金を払って、所有車以外の車で移動する手段(BM)があります。また、カーシェアなどは幾人かで共同で車を所有することになりますが、どれもタクシーのBMとはえらくモデルが異なります。

    サービス面でタクシー業界を考えていくにしても、MKタクシーのようにこちらが面食らうほど過剰にサービスをすることが正しいとも思えません。また夜中にコーヒーやらドリンクをサービスするなど、原価の掛かるサービス自体、いつか破綻を来たします。値上げそのものには大反対ですが、規制緩和後に過剰に増えたタクシーの台数増える一方で、自由価格が認められていない状況では、原価が発生するものを価格に転化することも容易ではなく、サービスレベル自体を上げると言うのは至難のわざだと思います。

    ただ全く何もないわけではないと思います。例えば、NYではJFKからマンハッタンまで固定料金で行けるような料金体系があります。これは固定のポイントを基点としてしているため、汎用的なサービスとはなりえませんが一つのモデル若しくはサービスとして考えられます。また、最近都内でタクシーに乗っても最初から道案内をしなければいけない事態に陥ることが多いのですが、ここにもサービス面で改善の余地があると思います。UKのように国家資格とするような動きがあるわけではありませんが、安易にドライバーを増やさず、客を不安にさせるような遠回りをしないとか、改善点は多いと思います。

    そう言う意味で、色々とサービス面で改善する必要はあると思いますけどね。。

    長文失礼しました。

  • saygo

    2007 年 10 月 24 日

    >KENさん
    コメントありがとうございます。
    確かにビジネスモデルで競争というと誤解されがちですね。確かに「誠」の原文を読む限りでは「サービス改善」の意味合いが強いのかもしれません。
    ただ、KENさんもおっしゃるようにサービスによる競争というか、工夫が尽きたわけではないと思います。企業努力が尽きた上でのコンシューマへの転嫁なのかが問われているのだと思います。

    実際は、サービスではなく、本当にBMを問われている業界も多いのではないでしょうか。

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