Twitterについて考えてみた

最近流行のTwitter系のツールですが、ミニブログと比喩されることが多いようです。でも、個人的には、ブログよりもSNSに近い概念のツールでは?と感じています。そもそもブログとかSNSの明確な定義というのも難しいのですが。

また、最近リリースされる同様のサービスでは、次々の違った切り口の機能が追加され、多少複雑になっているような気さえします。この手のツールの最大の特徴は、情報発信の垣根の低さ、簡単さにあると思いますので、あまり複雑になるのはどうかと思ったりするわけです。

ところで、私がいつも読ませていただいているブログ(チミンモラスイ?さん)でも、Twitter系ツールについての詳細な考察がされており、随分勉強させていただきました。
ネット上のコミュニケーションツールを考察される時に、多くの方が使われるのが、同期・非同期という概念です。ただ、今回いろいろな考察を読み進めている中でも、なるほどと頷かされたのが、WIRED VISION / 濱野智史の「情報環境研究ノート」で書かれていた、

「同期的/非同期的」の分析軸に、「選択的/強制的」の軸を重ねてみる

という考え方でした。以下引用させていただきます。

ここで「選択的」という概念は、「強制的」の対概念として用いています。これはIMやチャットが、「強制的」に同期的なコミュニケーションの維持(=沈黙を避け、相槌を打つこと)を要求するのに対し、Twitterは、ユーザー個々人の自発的な「選択」において、同期的なコミュニケーションを成立させていく、という対比的構図を踏まえたものです。

私は、新しいウェブツールが出てきたときに、必ず実社会に実在するどのツールに似ているか、ということを考えてみることにしています。それは、日常生活のどの部分にマッチするツールかを確認し、自分なりに咀嚼するためです。そのパターンでうだうだと考えてみたのですが、Twitter系のツールは、昔(今もある?)、どこの駅にも設置されていた「伝言板」に似ています。これは非同期ですが、解読可能な人、そうでない人、その情報が必要な人、そうでない人・・・によってかかわり方が変わってくる「一行メッセージ」なわけです。ここにTwitterに似た「非同期的×選択的」を感じます。同期に移行するフェーズは、実際に会うということになるのかもしれませんが・・・。

そう考えると、駅の伝言板がウェブ上に再現され、ソーシャルネットワーキング的要素が加わり関係が可視化された、これがTwitter系ツールなのかもしれません。ただ、この場合、つぶやきとかライフハックとかいう、パーソナルユースの概念が入っていません。

いずれにしても、どういったシーンで、どう使ってもらうかをデザインすることで、随分と使い方も変わってくるのでしょう。
それにしても、情報発信の簡単さ、非同期であることの独特な開放感、ユーザの必要に応じて同期にも変われるというような多様性が、Twitter系ツールの魅力なのでしょう。