地方発スマートフォンアプリ

随分前に下書きしていたものですが、1ヶ月ぶりのリハビリ投稿としてアップしておきます。

紹介するのは、地方発のスマートフォンアプリを2つ。決してアプリとしての完成度が高いわけではないのですが、じんわりと良さが伝わってくるんです。この手のアプリをコレクションしてみてもいいかも、と思うくらい。

ということで、一つ目は、佐賀県鳥栖市(私の出身地)にある鳥栖商業高校生が作ったアンドロイドアプリ「佐賀探語」地元紙では、2011年11月頃、全国高校生徒商業研究発表大会で最優秀賞を受賞したということで、少し話題になったのですが、実際に触ってみると、その荒削り感が何とも心地いいのです。

佐賀探語

アプリは、いくつかの日常のシチュエーションが並んでいて、それをタップするとシチュエーションに合わせて佐賀弁でしゃべるという、ごくシンプルなもの。でも、そのアプリの冒頭に書かれているキャッチ(というより説明文)が何とも言えません。

佐賀出身者の皆様へ
都会での生活、お疲れ様です。
久しぶりに佐賀弁を聞いてホッとしませんか?

なんと、ターゲットユーザとシチュエーションを見据えた素晴らしい展開でしょう。こんなセンスをもった人たちと、ぜひ一緒に仕事をしてみたいと本気で思いました。

二つ目は、かごしまMacユーザーグループが提供するiPhoneアプリ「iNanko」。「なんこ」とは、鹿児島に伝わる宴会遊びらしいです。1人対1人で向き合い、手のひらに収まるくらいの棒を3本ずつもちます。そして、手の中に隠した3分の?の棒の数の合計0〜6本までを当てあうというシンプルなゲームのようです。アプリでは、それぞれの本数を方言で読み上げるのですが、これがまた、手作り感たっぷりでいい感じなのです。

あいなんこ

また、実際の宴会では、ゲームに負けたほう(合計本数を当てられなかったほう)が、一杯いただくのだとか。当然、鹿児島なので芋焼酎のはずです。「このゲームで自分もひどい目にあったことがある」とか、そんな経験、物語があると、このアプリは余計に楽しめるのではないでしょうか。

ということで、地方発スマートフォンアプリを2つ紹介しましたが、つくづく感じるのは、これまで地域内で完結していた情報や文化が、地元以外でも消費される時代になったのだなぁということです。まさに、情報の地産他消モデルと言えるのかもしれません。