世界の新聞事情

最近、新聞ビジネスに関する大きなニュースが、立て続けに報じられました。ニュースクリップとして記しておきます。
それにしても、1~2年ほど前、この手のニュースはネット上で大きく取り上げられることが多かったように思いますが、最近ではあまり話題にものぼらなくなってきたような気がします。当たり前のこととして、特段、取り上げて論じることでもなくなったのでしょうか。

まずは、米国の新聞事情から・・・

NikkeiNetによると、米新聞大手のトリビューンが身売りをするそうです。今年初めのナイト・リッダーに続く大手の身売りです。電子メディアの台頭による、広告、販売収入減が、主な原因なのだとか。

このニュースが、今週半ばのことだったのですが、今日、メディア・パブさんのブログによると「ダウ・ジョーンズ,ネット事業強化のため地方新聞6紙を売却」だとのことです。

新聞メディアからネットメディアを眺めるとき、これまでになかった新興メディアが登場したところまでは、テレビの登場、普及に近いものがあるかもしれません。しかし、それは大きな錯覚だとおもいます。今押し寄せている波は、情報伝達の道具としての媒体の変化ではなく、情報の流れと質の変化なので、新聞としても本質的な部分のパラダイムシフトなしに、乗り切ることはできないのです。

最後に、こんなニュースもありました。
YOMIURI ONLINEによると、フランスの日刊経済紙「レゼコー」が、2008年に電子ペーパー新聞を発行するようです。「それにしても、随分先のことだな」という気もしないでもないのですが、具体的な電子ペーパー新聞の計画を目にすると、短期間にこれまでの変化が起こったことを驚かずにはいられません。ペーパーが10ユーロ(約1500円)、年間購読料が400ユーロ(約60000円)という料金の手頃さにも驚きます。

ただ、そこまでして紙の体裁にこだわるべきか、という疑問は、私自身、まだ解けずにいるのですが・・・。