人間の記者は不要?–記事をコンピュータで生成する米金融データ会社(CNETJapan)
これが新聞崩壊に直結する、って訳ではないと思いますが、こんなことが現実に起こっていることを認識すべきでしょう。
なぜ、こんなことになっているのか、コンピュータに、どこまでできて、何ができないのか、を、感情論を抜きにして冷静に整理していくと、今の新聞に何が欠落しているのか、何が必要なのかが見えてくる気がします。
道具が進化すると、合理化が進みます。この10年で、その流れに一気に加速がつきました。しかし、まだまだテクニカルな進化中心で、サービスの進化はこれからが本番だと思います。あらゆるサービスが、ITインフラを存分に活用し、例外なく合理化されていくでしょう。このニュースは、その象徴のように映ります。
そんな中、既存の新聞にできることは、合理化が最後まで進みそうにないモノをしっかりと見据え、そこを研ぎ澄ますこと。また同時に、合理化や新たなパラダイムが必要な場面は見逃さないことではないでしょうか。これが、的確に、スピーディーに実現できれば、どんなにかかゆい所に手の届く、生活者に必要とされるメディアが作れるだろう、と思います。実際は、既存の枠組みや価値観に縛られがちなのが残念ですが…。
以前に、このブログでも「メディア」ってなんだろう、というエントリを書いたことがありますが、人の営みがあり、それを知りたい人や、知るべき人がいる。いつの時代も、その媒介約は必要なはずです。それが、生活者にとって紙の新聞でなければならないという理由は、残念ながらごく限られたものしか見当たりません。新聞は、これまで果たしてきた役割を、もう一度原点に立ち返って考え直すべきときだと思います。それができなければ、その役割の全てをとって変わる存在が現れるのも、時間の問題なのでしょう。
technorati tag : メディア
nekote
2006 年 9 月 6 日EPICが見えてきましたね。
発表ものの記事に関しては、現状むしろ人間が機械化して書いているといえないでしょうか。
saygo@管理人
2006 年 9 月 9 日>nekoteさん
コメントありがとうございます。
>人間が機械化して書いている
手厳しい意見だと思いますが、確かにそういった場面に出くわすことも多いように思います。
今こそ、コンピュータにできないこと、原点回帰を考えるべきなんですが・・・それを顧みずに、これまでと同じ力技で行こうとすると、いつか大変なしっぺ返しが来るのだと思います。
それがEPICでいう「オフラインメディア」なのかもしれませんね。