新しいスタイルのマスメディア

今日、オーマイニュースの日本版がスタートしました。周辺では、準備段階から、賛否まで含めて色々な論議がなされたようです。確かに、その存在の価値や質は、個人の立ち居地によって、評価が分かれるところなので、ひとつの模範回答は提示できないでしょう。しかし、メディアの選択肢が増えるという点では、生活者にとっては歓迎すべきことなのだと思います。

今日は、早速、あちらこちらのブログでも論評されているようで、先程、テクノラティで検索してみると534件がヒットしました。新たなメディアに期待する声から、早くもダメだしする内容まで様々ですが、サーバーがダウンするほどの注目ぶりは(嫌味じゃなくて)、期待の高さを物語っているのでしょう。

私も今は、新たなメディアの誕生とこれからの成長に期待を寄せています。しかし同時に、市民記者の皆さんが、スキルを上げ、淘汰され、固定化されていくと、極めて、既存メディアと差別化できない存在になっていくのではないかという危惧もおぼえます。多くのアマチュアが参加することで、これまでの限られたプロの枠を超えた価値を生み出すことには大いに賛同します。しかし、その緊張感を保っていくことには案外パワーが必要になるような気がします。

最近は、CGM系の新たなメディアスタイルが多く産み出されているようです。ただ、色々なサービスを見ていて、結局は「マス」の発想に縛られているのでは?と思うことがあります。

マーケティングの場面でもよく似たような感覚をおぼえます。例えば、バズは、本来自然発生的なものだと思うのですが、最近は、予め媒体力の強い個人ブロガーを募り、より効果的なツールを使って、人工的にバズを起こさせるようなビジネスもあります。

上手く言えないのですが、こういったサービスの中には、本来のネットメディア特性がうまく生かされていない、自称CGMも多いように感じます。

ニュースメディアとしての新たな試み「オーマイニュース」が、そうならないことを願います。

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