ネット時代を新聞が生き抜くための秘策

先日、日経のサイトで見かけたのでメモ(記事はこちら

コロンビア大学ジャーナリズムスクールが、米国内の新聞社をリサーチし、「The Story So Far」という、新聞社のデジタルメディア展開に関するレポートを発表したそうです。記事では、「ネット時代を新聞が生き抜くための秘策の一部」として、4つのポイントが挙げられています。

米国の新聞と国内の新聞では、ビジネスモデルに相違点も多いし、一概にすべて当てはまるとは言い切れない、ということは重々承知しているのですが、このレポートには大切な要素が詰まっていそうな気がします。中見出しの4本が、その大切な要素をよく表しているので、引用しておきます。

・ネット社会では、「新聞」=「マス」ではないと認識せよ

・新聞記事をそのままネットに転用するな

・新聞独自の広告価格モデルを構築せよ

・2本柱経営をあきらめよ

要するに、既存の枠組みを守るための戦略ではだめなんだということなのでしょう。あと、私の意訳になるのですが、自分たちがよい戦略だと思っていても、コンシューマがそこに価値を見出さなければ上手くいかない、マーケットインの発想をもっと持たなければ、ということではないかと思います。

そう、コロンビア大学といえば、2005年にエリ・ノーム教授の国内での講演レポートを読んで、大きな影響を受けたことを思い出します。その内容は、今後の報道機関には4つのカンパニーモデルがあるというお話。その4つ目が「様々な情報源の情報を統合するインテグレータモデル」で、マードック氏が目指す垂直統合型のメディアコングロマリットモデルを過去のモデルだと言い切られたところに大いに共感しました。これは、今の私のメディア感にも間違いなく影響を与えています。