デジタルデバイドという言葉があります。最近あまり聞かなくなったような気がしていたのですが、テクノラティで検索してみると601件がヒット。日々誰かがデジタルデバイドについて、様々な切り口で書いているようです。ちなみにe-Wordsで調べてみると、
パソコンやインターネットなどの情報技術(IT)を使いこなせる者と使いこなせない者の間に生じる、待遇や貧富、機会の格差。個人間の格差の他に、国家間、地域間の格差を指す場合もある。…
とのこと。
なぜ今さらデジタルデバイドかというと、最近その格差を切に感じているのです。上記の中でも、特に個人間格差の広がりを感じてしまいます。世代間格差や地域間格差など、機会の多少によるデバイドから、同世代間で興味の有無で生まれる格差まで様々です。時間の流れが解決する問題なのかもしれませんが、その格差によって時間の消費スピードや情報の価値観までが二分化しつつあるのかもしれません。
コンピューターの世界は、猛スピードで進化を続けています。ネットの歴史の新しいほうからほんの少ししか経験していない自分にとっては、理解不能なことだらけです。ましてや、インターネット未経験の人にとっては、例えWEB1.5とWEB2.0の概念の違いが何であっても、現時点では日常に何の関わりもないわけです。
そんなことをつらつらと考えていたのですが、やはり、ネット世界の先端と生活者のニーズは、今、乖離し続けているような気がします。考えようによっては、以前エントリをあげた「真のプロダクトアウト」なのかもしれませんが、後ろを振り返って、生活者がどの辺りまで追いついてきているのかを、冷静に判断する余裕も必要なのかもしれません。これからは、少し進みすぎた技術と、インターネットに深く関わっていない生活者の間をつなぐ、日常に本当に便利なものとか、ユーザーエクスペリエンスのようなものが、一層重要視されるようになるのではないでしょうか。
デジタルデバイド感さえもない(必要ない)人々がいかにデジタルにふれ、便利さや楽しさを感じ、共有するか。またその機会を誰がどのような手法で提供するかが、これからのネットビジネスのキモなのかもしれません。
猫手企画@新聞屋
2005 年 11 月 2 日テレビってスイッチ付けたら見られます。
でも番組見るのに裏の高電圧回路の仕組みについては知らなくてもいい。
そんな感じの単純さが必要だと思っています。
ネットもPCもそんな単機能化と複雑化に二分して行くのではないでしょうか。
saygo@管理人
2005 年 11 月 2 日>猫手企画@新聞屋さん
コメントありがとうございます。
ネットやPCが本当にコモディティ化するためには、単機能化が最重要課題だと思うのです。今後その役割を誰が担っていくのでしょうか。
朝刊でヤフー井上社長のインタビュー記事(共同)を読んだのですが、「テレビとネットの融合の手法を論議する前に、利用者が何を望んでいるかを論議すべき」という部分に共感するとともに、マーケットリーダーの余裕すら感じました。ヤフーは単機能化みたいなことを考え出しているのかもしれませんね。
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