ビジネス特化型SNS

2004年頃からSNSウォッチを初めて早10年。この間、いくつのソーシャル・ネットワーキング・サービスが生まれ、消えていったのでしょう。自称SNS研究家として、国内外のサービスに片っ端から登録していた頃は、120箇所くらいに登録していたことがあるので、通算すると200サービスくらいは見てきたのかもしれません。

その中でも、日本国内でなかなか根付かなかったのが、ビジネス特化型のSNSでした。懐かしい所でいくと、トモモト、キャらリア、wizliあたり、最近だとYahoo!CU、intelyあたり、海外からやってきたサービスだとopenBCや、今や大本命のLinkedinあたり。

ただ、どれもFacebookやTwitterに比べるとパッとしません。日本国内の雇用のスタイル、終身雇用制がビジネスSNSに合わないのだとか、色々な評論もありましたが、ソー活というワードが使われるようになった今でも、あまりビジネス特化型のSNSが流行っているという印象はありません。

ところが最近になって、私のスマートフォンの中でもにわかにソーシャル・ネットワーキング・サービスとして利用者が増えている感のあるサービスがあります。名刺管理からスタートし、今年7月にタイムラインの機能を実装したEightです。機能は至ってシンプルなタイムラインでのやり取りなのですが、最近、私の周りの人たちが、ウェブサービスに明るい人もそうでない人も使い始め、コミュニケーションをとっている様子をよく見かけるのです。

ソーシャル・ネットワーキング・サービスを、オンラインの視点からスタートするのではなく、オフラインの慣習をテクノロジーで機能拡張することでネットワーク化、アーカイブ化していく。これに似たことは、以前、キングジムがSHOT NOTEを発表した時にも書いたことがありました。

そう考えてみると、もっと色々なカテゴリで、オフラインコミュニケーションをテクノロジーで機能拡張できるものがたくさんあるような気がします。これから少しこのフィールドについても考えてみようと思います。