プロダクトライフサイクル

ウェブコミ!(ランダムハウス講談社)という本を読みました。

えっ、まだマスコミ?
でもクチコミだけじゃ・・・
やっぱウェブコミでしょ!

とブルーの装丁に書かれているのを見て、ついつい手にとってしまいました。「商品を一方的に紹介するだけのウェブサイトはもう古い。コンシューマとのコミュニケーションを大事にするサイト作りを・・・」という内容で、実際にコミュニティサイト導入企業の事例をあげながら、いわゆるウェブコミの重要性を説いていました。

その中で、一番ズシっと来たのが、「顧客を囲い込むな、顧客の中に飛び込め」というくだりでした。

マーケティング関係の書籍を読んでいると、プロダクトライフサイクルという言葉が出てきます。市場に投入された商品は、一般的に、導入期、成長期、成熟期を経て、衰退期を迎えるという考え方です。またこれは、業界単位のライフサイクルにも当てはまるという考え方もあるようです。最近、コニカミノルタの創業事業からの撤退、ニコンのフィルムカメラからの撤退などを見ると象徴的な気がします。

成熟期から衰退期に入り、緩やかな下降線を辿りだしたときに、その業界は、まず何をすべきなのでしょうか。既存のモデルを死守するために、ユーザーの囲い込みに入るというのが常套の手段なのでしょうか。しかし囲い込んだだけでは、仮に衰退を緩やかにすることはできても、食い止め、カーブを上向きにすることは難しいのかもしれません。

「囲い込むな、飛び込め」という言葉は、そんな衰退期を迎えた業界にとって、非常に示唆に富んだものだと思います。コンシューマ(ユーザー)の中に飛び込み声を聞くことで、次に市場投下すべきサービスを見出せるのかもしれません。

そんな、新たなプロダクトライフサイクルを編み出してみたいものです。