EPIC2014の前倒し?

時の過ぎるのは早いものです。新年おめでとうエントリで「今年は余計に書きます」宣言をしてから空白の1ヶ月が過ぎてしまいました。テサラック・メモというもう一つのブログや、数々のSNSで日記を書いているうちに、ルーツであるココには行き着かないといった状況でした。と前置きの言い訳はこれくらいにしておいて…。

日経BPのITProやあちらこちらのブログによると、新聞業界の国際組織(WAN)は、今後、コンテンツアグリゲータや検索エンジンに対し、コンテンツ利用の対価を要求する働きかけを行っていくことを決めたようです。このニュースを聞いて真っ先に頭をよぎるのがEPIC2014。確かEPICでは2011年に、NYタイムズがグーグルゾンを著作権法違反で提訴することになっていました。状況は多少違えども、5年前倒しで物語(とばかりは言えませんが)の世界が現実になってしまうのでしょうか。

自分のいる業界の身近なところでも、ポータルにニュースを配信することの是非論議は絶えません。新聞業界一斉に配信を辞めてしまえば・・・という考えから、広告収入をメーンに据えたビジネスモデルに転換すべきだという考えまで様々です。しかしながら、その論議には、コンシューマの利益優先という点と、インターネットという目の前にある便利な道具を使い倒そうとする姿勢が若干かけているように思えてなりません。

ところで、このブログでも何度かああでもないこうでもないと書いた「Web2.0」ですが、「近江商人 JINBLOG」の上原さんが、非常に分かりやすく一言でまとめられています。

Web2.0というのは、インターネットがもっと簡単にもっと便利になって多くの人にとっての欠かせないものになり、社会生活がもっと豊かになっていくためのキーワードです。

新聞がこの流れに対し、オフラインオンリーになることでしか抵抗できない、そんな近未来だけは見たくないものです。そう単純な話でないことはよく分かるのですが、既存のビジネスモデルを守ることだけでなく、もっとコンシューマと同じ目線で、新聞やインターネットを見つめ直してみる必要があるようです。


3 Comments

  • Pingback:∞最前線 通信

  • 龍司

    2006 年 2 月 6 日

    こんばんは(^^
    コメントありがとうございました☆
    新聞に対して改革を求めた記事に対して、新聞社でお仕事なさっている方から、ご丁寧な対応をいただき嬉しいです。

    私は、saigoさんの「EPIC2014の前倒し?」という記事をとても興味深く読ませていただきました。
    その中で、
    > 「新聞がこの流れに対し、オフラインオンリーになることでしか抵抗できない、そんな近未来だけは見たくないものです」
    という文章にも共感しました。

    是非、「コンテンツプロバイダ以外の、これまでの新聞社らしくないモデル」の開発を頑張ってください。saigoさんのように前向きな方の取り組みをとても楽しみにしております。

  • saygo@管理人

    2006 年 2 月 8 日

    龍司さん、コメントありがとうございます。
    新聞のビジネスモデルは1世紀以上続いてきたものなので、内側からのパラダイムシフトがなかなか起こせないのも現実です。でも、情報の流れ自体がこれだけ大きく変わっているのに、なお従来型のモデルにこだわるのはどうだろう?と常々考えています。
    大きなことはできませんが、小さなことからコツコツと「新聞社らしくないこと」をやっていきます(笑)

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