マス-パーソナル-ソーシャル

どうしても、これからのメディアを考えていると、マーケティングの形態の変化と重なってしまいます。
マスメディア⇒パーソナルメディアとマスマーケティング⇒リレーションシップマーケティングといった構図がどうもクロスしてしまうのです。

じゃ、マスでも、パーソナルでもないソーシャルメディアって何さ?ということを少し考えてみました。
複数の個人の集まりという意味で考えると、それは、デモグラフィックとサイコグラフィックを複雑に絡ませたターゲッティングのようです。しかし、そのセグメンテーションの起源が大きく異なることにも同時に気づきます。ソーシャルメディアがパーソナルからのボトムアップであるのに対し、ターゲティングはマスのセグメンテーションに他ならないわけです。

ちょうど1年くらい前に、ミクシィの日記で、MPSの法則とかふざけて書いたことがあります。ただ単純に、マス、パーソナル、ソーシャルの順にメディアというか、人の情報依存が変化し、多くの支持を集めた「ソーシャル」なものはやがてマスになっていく、そんな循環を想像してみたのです。

しかし、今となって考えると、満更でもないような気もします。例えば、SNSの中で得られた集合知が、大きな価値を持ち始めると、プリントメディアやその他の外部デバイスへのアウトプットが望まれます。そして、さらに支持を集めると、やがて有益な情報として不特定多数にリーチするマスメディアになっていく。

だとすれば、その循環のあらゆる部分にリーチできるポジションをとることこそ、新しいメディアの姿なのかもしれません。
Googleをみていると、そういうポジションにすでにいるように思えます。

マスメディアも、いつまでも、数の論理、スケールメリットなどという伝統的な言葉にしがみついていては、見えるものも見えてこないでしょう。それが、一時的な自己否定であろうとも、パーソナルメディア、ソーシャルメディアに目を向けるべきだと思います。