新聞の拡大文字について

自分の中で、どうもしっくりこず消化不良を起こしてしまっていた、新聞各紙の文字及びレイアウト変更について、今だけ委員長さんが端的に問題点を指摘しておられます。全く同感です。

文字の拡大は新たな顧客獲得というよりは、購読者維持への対策。その効果に期待しつつも、「記事内容の充実」「読者のための広告」は日々バージョンアップをしていかないと購読者の新聞離れは止まりません。

ご存知の方も多いか(いや、あまりいらっしゃらないか?といった方が正しいのかな)と思うのですが、ここにきて多くの新聞が「拡大文字」をウリの一つとして全面に押し出してきました。また、某全国新聞がリードして、新聞の段数を15段から12段へ変更する動きもあります。

今後は、見やすい文字、レイアウトをセールストークに顧客獲得営業が展開されていくでしょう。スタイルやレイアウト、読みやすさという外観も、商品の価値を形成するファクターですので、これを基に、正常な市場競争が繰り広げられ、商品として研ぎ澄まされていくことは喜ばしいことです。

ただ、今、新聞が抱えている「メディア多様化の中での相対的な価値変化」という課題には、踏み込めていないことも自認すべきでしょう。新聞の存在意義を再考し、価値を再構築しないと、購読者減、広告売上減という課題の解決には結びつかないのだと思います。

時代が変わり、道具が変わり、生活者の価値観が変わる。その中で「新聞」がとるべき戦略とは…。
ビジネスモデルの違いは前提としてあるのですが、米国の新聞はこんな形で、次の手を打ってきたようです。

今日の新聞不況(Ad Innovator)
米新聞大手4社、オンライン広告販売ネットワーク構築で提携(CNETJapan)


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